TOPページふるさと蔵元紀行ワイン(株)山梨ワイン醸造


山梨 (株)山梨ワイン醸造


 

2008.11.17  第四回目「新酒のお披露目:デラウェア編」

前回のお便りで「日本は世界一早く新酒ワインを飲める国」とご紹介しましたが、その新酒の中でも最も早くにリリースされるのが、新酒デラウェアです。当社では8月に入るとすぐ収穫が始まります。まだ少し青みがかった状態のぶどうを、この時期に収穫することで、ぶどうの酸味と柑橘香を生かした新酒を造ります。

 

収穫したぶどうは、まず冷蔵庫に入れ3℃まで一晩冷却。8月の仕込みは暑いので、圧搾した果汁が高温にならないようにする必要があります。除梗・破砕機を通り、圧搾機へと入り、冷えた果汁が絞り出されます。これを冷却水で温度管理が出来る醗酵タンクに移動して、ゆっくりと13〜16℃程の低温で醗酵させます。こうすることで、フルーティな果実香が生きるんです。目的の甘さになったら、冷凍タンクへ移動して醗酵を止め、濾過、加熱殺菌をして瓶詰となります。こうして、自然の甘さ、フレッシュな酸味、柑橘香が生きた新酒デラウェアの誕生です!

 

新酒は、そのフレッシュな香りを楽しむため、1〜2年以内に飲むのが基本です。仕込から僅か3週程で瓶詰される新酒は、その年のぶどうの出来を占うものとなっています。世界一早い新酒、デラウェアは日本でしか造られない特別なワインです!

→(株)山梨ワイン醸造ホームページ

 

 

2008.10.6  第三回目「仕込みシーズン特集」

山梨ワインの野沢です。勝沼町では今、仕込みシーズン真っ最中です。1年間精魂込めて育て上げたぶどうが収穫となりワインへと変わっていきます。まず最初は自社垣根畑で“自然栽培”をしたシャルドネから。収穫前に、糖度・酸度・PHの分析をして、そして何より“食味、外観を見ること”が重要です。



完熟した種、黄色がかった色合いになれば収穫適期となります。収穫されたぶどうは、空圧式圧搾機で丁寧に絞られ果汁となった後、直接フレンチオークの中に入れられます。そう、当社では白ワインは樽醗酵をするのです。醗酵中は、ポコポコと炭酸ガスが生まれる音がセラーにこだまし、芳しい香りに満たされます。ワインはぶどうから出来る農作物、生き物なんだ、と実感させてくれますね。醗酵が終わったら今度は熟成に入りますが、下に沈んだ酵母をそのまま残し、時折かき混ぜながら、樽・酵母の風味が複雑にワインに加わっていきます。

次は、川上善兵衛が交配した日本固有の品種マスカット・ベリーAの仕込みです。赤ワインでは、ぶどうの皮も使用した醸し仕込みをしますが、醗酵中には“液循環”と“櫂入れ”という作業が欠かせません。



液循環は、タンク下部からワインを引き出し、醗酵中にタンク上部に浮いてくる果帽にかけてあげる作業で、ワインを空気に触れさせてあげることでもろみに酸素を供給します。櫂入れは果帽を突き崩す作業で、皮からの色素・渋みの抽出を促進してくれます。力のいる重労働ですが、この作業によって赤ワインの品質が決まってくるので、手は抜けません。当社では、醗酵温度と櫂入れ作業をうまくコントロールすることで、荒々しい渋みを抽出せず、果実味が全面に出た赤ワインにするよう努力しています。このマスカット・ベリーAは、醗酵が終了後、一部フレンチオークに移され、樽熟成に移ります。以上2
種のワインは、来年になって、ヴィンテージワインとして出されるものですが、これ以外にも新酒として7種類も仕込みをしています。デラウェア、ナイアガラ、ピオーネ、アジロンダックなど、8月上旬から仕込み始め、早いものは9月終わりには新酒として市場に出ることになります。こうした、食用ぶどうからフレッシュな甘口の新酒を出すのは日本だけの文化。日本は、北半球で世界一早く新酒を飲むことが出来る国なんです。

→(株)山梨ワイン醸造ホームページ

 

 

2008.7.7  第2回目の更新! 

山梨ワインの野沢です。今回は栽培通信となります。7月に入り、夏の日差しを感じるようになりました。垣根のぶどう畑では、新梢が日ごとに伸長し、既に最上部の誘引線に達していますので、先端を切り取る“摘芯”という作業をしています。これによって、栄養生長だったぶどう樹が、“生殖生長”へと移行して行き、実に養分を貯めるようになるのです。

梅雨はぶどう樹にとって大敵です。雨や湿気をカビは好みますので、どうしても病害に罹りやすくなってしまいます。当社の畑では“自然栽培”をしていますので、雑草が伸びたら刈り込み、“除葉”によって房周りの空気の流れを良くしたり、また、1房1房に“笠掛け”をすることで、雨が当たるのを防ぐ作業をしています。とても手のかかる作業ですが、強力な農薬に頼るのでなく、ボルドー液などの有機栽培で使用出来る農薬のみでの防除ですので、細かい気遣いが必要になるのです。

一方、実に養分が効果的に行くように、余計な房を落とす“摘房”や、粒を落とす“摘粒”も行い、9月以降の収穫に備えています。収穫量が増えればどうしても1房当たりの養分量が減ってしまいますので、光合成の養分を十分に行きわたらせるように収穫量の調整が必要なのです。気候風土の特徴を最大限に生かした栽培、そしてその集大成である収穫まで、あと2,3ヶ月となってきました。

今年のヴィンテージが成功になるよう、空を見ながら良い天候を願う毎日です。

  


→(株)山梨ワイン醸造ホームページ

 

 

2008.5.1  第1回目 1年のスタートはぶどう畑から(萌芽期)

 

野沢たかひこと申します。
小さいワイナリー故に、栽培から醸造までこなしています。ワインにのめり込んだきっかけは、10年前フランスに滞在していた時のこと、ホームステイ先でマンマが作る料理とワインに舌鼓、そう、地元のぶどうを使った所謂“地ワイン”と言われるものは、こうして郷土料理と結びついて初めて本当のおいしさが発揮出来るのだ、と気づいたことでした。

日本でも和食と結びついた“真のワイン文化”を作っていきたいと意気込んでいます! 山梨県甲州市勝沼町に在する当社は、創業大正2年と古く、オーナー家族と従業員3名のみで運営しています。自社畑1.8haでは、地元の品種を中心にして栽培し、何よりも“ワイン造りは農業である”を合言葉に、栽培に最も力を入れています!

小さいワイナリーの利点は、何といっても小回りが利くことでしょう。購入するぶどうは全て地元の農家から直接購入していて、栽培指導をしながら、安心で高品質なぶどうを収穫出来るよう取り組んでいます。 

特に力を入れているのは、“甲州種”。日本固有の品種であり1,200年の歴史を持つこのヴィニフェラぶどうこそが、“地ワイン”の中心となっていくべき品種である、と信じ、栽培から醸造まで一貫した管理により、この勝沼という風土から生まれる甲州種の特徴を最大に発揮できるように努めています。



栽培のテーマは“自然栽培”です。余計な農薬は一切使わず、大地の力を信じた栽培こそが、勝沼のテロワールを表現したワイン造りを実現させてくれると信じています。 

4月27日現在、ちょうど萌芽の時期で、芽かきの作業中。芽には既に小さなぶどうの房が見えていて、今年の収穫量を予想することが出来ます。



芽は天麩羅にしても美味。春は花の季節です。ホトケノザやタンポポが咲き乱れる畑では、ヨモギやノビルを摘んだりと、自然栽培の利点を生かし、春を満喫することが出来ます。


→(株)山梨ワイン醸造ホームページ

 


清酒
・北海道  高砂酒造(株)
・秋田 秋田銘醸(株)
・秋田 小玉醸造(株)
・秋田 齋彌酒造店
・山形 (株)渡會本店
・宮城 宮城ふるさと酒造(株)
・福島 花春酒造(株)
・栃木 (株)井上清吉商店
・千葉 (資)寒菊銘醸
・東京 田村酒造場
・東京 中村酒造
・東京 (有)中島酒造場
・東京 小山酒造(株)
・東京 小澤酒造(株)
・東京 石川酒造(株)
・東京 豊島屋酒造(株)
・新潟 白龍酒造(株)
・新潟 菊水酒造(株)
・新潟 大洋酒造(株)
・新潟 妙高酒造(株)
・新潟 (株)越後酒造場
・長野 (株)仙醸
・長野 七笑酒造(株)
・富山 銀盤酒造(株)
・富山  皇国晴酒造(株)
・石川 鹿野酒造(株)
・福井 (株)吉田金右衛門商店
・岐阜 菊川(株)
・岐阜 (株)林本店
・三重 (株)宮崎本店
・京都 (株)山本本家
・京都 (株)北川本家
・兵庫 木村酒造(株)
・徳島 三芳菊酒造(株)
・愛媛 栄光酒造(株)
・愛媛 (株)八木酒造部
・高知 酔鯨酒造(株)
・熊本 瑞鷹(株)
・福岡 目野酒造(株)


焼酎・ラム
・大分 老松酒造(株)
・佐賀 (資)光武酒造場
・熊本 常楽酒造(株)
・長崎 (有)山の守酒造場
・宮崎 (株)井上酒造
・鹿児島 小正醸造(株)
・鹿児島 山元酒造(株)
・鹿児島 さつま無双(株)
・鹿児島 濱田酒造(株)
・沖縄 (有)比嘉酒造
・沖縄 (株)多良川
・沖縄 (株)比嘉酒造
・沖縄 (有)山川酒造
・沖縄 (名)新里酒造
・沖縄 (株)グレイスラム

ワイン
・山梨 蒼龍葡萄酒(株)
・山梨 (株)山梨ワイン醸造
・山梨 麻屋葡萄酒(株)
・山梨 まるき葡萄酒(株)




コンタツ株式会社のホームページはコチラ
Copyright(C)2008 KONTATSU.Co.,Ltd.All Rights Reserved
since 2008-05-01
お問合せ:info@kontatsu.co.jp