2008.8.4 有明海とそこに棲む珍妙な生きもの達
毎日暑い日が続きますが、皆さんお変わりありませんか? ふるさと蔵元紀行の2回目になりました。今回は「有明海」の紹介をしたいと思います。
当蔵のある鹿島市の東に広がる有明海は、約1,700平方キロメートルの内海です。水深は深いところでも20数メートルの浅い海ですが、有明海の一番の特徴は潮の干満の差が大きいこと(最大6メートルで日本最大)と、そこに広がるとてつもなく広大な軟泥干潟です。そしてそこに棲む珍妙な生きもの達です。

有明海のシンボル的な存在なのがムツゴロウ。柔らかい干潟に穴を掘って棲み、潮が引いたとき巣穴から出て這い回ります。ハゼ科の魚でとても愛嬌のある顔をしています。5〜7月の産卵期には、オスがメスにプロポーズするために盛んにジャンプを繰り返します。一般的な食べ方は蒲焼きです。
ムツゴロウと並ぶ有明海の珍魚がワラスボ。内臓や血管が透けて見えるような紫色のウナギ状のからだや、むき出しの歯など面構えはとてもグロテスクです。食べ方は、内臓を取り除いて丸ごと干物にし、揚げたりあぶったりして食べます。ビールのつまみに最高ですよ。

有明海は泥干潟のため見た目もよくないし、白砂青松というイメージからはかけ離れた暗いイメージの海でした。このマイナスイメージをプラスイメージに変えようと、昭和60年5月、この有明海の干潟の上で行なう運動会「鹿島ガタリンピック」が開催され、全国的に有名になりました。今年で24回目を迎えました。潮が引いた干潟で、人間ムツゴロウ50m競争や潟輪ビックリゲーム・25m自由潟など多彩な競技が行われ、この日ばかりは大人も子どももムツゴロウのように泥だらけになって、楽しい一日を過ごします。春から秋にかけては干潟体験もできますよ。干潟のニュルニュルとした感触はちょっと癖になるかも…です。
(参考資料・画像 鹿島市HPより)
→(資)光武酒造場ホームページ
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